ラブライブ!ビジネス論 高坂穂乃果はCEO

このサイトの記事は 『c2013 プロジェクトラブライブ!』 よりビジネス論比較研究の為に引用させていただきました。

言い出した事には責任を持つ

 

正直管理者も耳がいたいのです。それは言い出したことに責任をもっていないからだと思います。

 

でも言い出したことを守らないと結局は自分を裏切ったことになります。この価値観に麻痺してしまうとなんでもありな嘘つき人生になってしまいます。

 

よくスピリチュアルな話で自分が発した言葉を言霊(コトダマ)なんて言いますよね。CLAMPの作品なんか見ているとちょくちょく出てきます。
言葉にも魂が宿ると言う意味なのですが心理学でもこの人のしゃべる行為の力が説かれています。

 

心理学のひとつ、コミットメントと一貫性の心理について解説します。もちろん穂乃果も重要なコミットメントを行っています。

 

 「言い出したことには責任を持つ」と題しました。
もちろんその文言の通り責任を持つべきなのですが見方を変えると「言わなけりゃ責任すら持てない」というのが実際なところです。
言い出すこと、喋るという行動をすること、宣誓、宣言などをはじめ行為、署名、行動、決定など、「自分の意志で自分の気持ち」を表明することを「コミットメント」といいます。
人の発信するもの全てを総称してコミットメントなのですが解り難ければ喋る行為と同義でも構いません。

 

そしてこの「コミットメント」が人に宿る「一貫性」を引き出します。

 

この「一貫性」も社会的証明の原理と同様、人間にプリインストールされている機能のひとつです。逃げることはできません。
 「コミットメントと一貫性の心理」とは簡単に言うと”人は言っていることとやっていることに一貫した行動に価値を強く感じる”というものです。
つまり言っている事とやっている事が一致していないと違和感を感じるというものです。

 

穂乃果は#1の最後に「やるったらやる!」でシメました。

 

これは重要なコミットメントになります。さんざんダメ出しを食らっても穂乃果は諦めませんでした。そしてエンディングで、ことうみえりのぞみが「どうすればいいの」と迷っている間にも具体的な道筋を見据えていたのは穂乃果だけでした。

 

今までの経緯、これからの展望、どうしたらいいのか、それを「(スクールアイドルを)やるったらやる!」とコミットメントすることで今後の行動を決定づけました。
そして穂乃果は自分の信念に基づきコミットメントした内容と同じ一貫した行動をとり始めます。

 

コミットメントと一貫性の心理は、なにも具体的なアクションを起こさなくても心の中だけで”自分の意志”を宣言して決定すればコミットメントしたことになるのですが、穂乃果みたいに他の人の前で明確な言葉に出して宣誓するとより強く働きかけて後の行動がやりやすくなります。

 

つまり「言った以上やらなくちゃ」となります。

 

リアルでも自分がこうしたいと思ってこれから何かを行動する場合、他人の人前で大きな声で宣誓してみることでコミットメントと一貫性の心理を発動させることができます。

 

出来なければ紙に書いていつも見えるところに張りましょう。こうすることにより人に宿る「一貫性」が行動の一助になります。

 

コミットメントと一貫性の心理は上記だけに留まりません。
穂乃果のコミットは極々単純なものですが、この心理は国や人種に問わず人間に影響を及ぼすとても強力な心理作用なのです。

 

誰もが知っている人の営みに結婚式があります。
この儀式は国、人種問わずどこでもやっていますがなぜ共通した事をするのか、を紐解くとこのコミットメントと一貫性の心理に辿りつきます。

 

大勢の人前でこれからの人生にコミットすることにより夫婦の結束を強めます。簡単に分離しないようにする為の人の特性を利用した工夫なのです。

 

一般論では結婚して子孫を残します。
この子孫繁栄の生存本能を担保する為には夫婦の繋がりが欠かせません。

 

なのであえて人はコミットを行います。コミットをしてコミットに従う事を良しと感じられるのです。逆にコミットに逆らうことに強い抵抗を感じます。このような圧力は人間の本能からすればあって然るべきな心理なのです。
圧力がなくて、いつでも別れていい前提であれば子孫繁栄に支障をきたします。人類は滅亡してしまいます。
これに歯止めをかけるべく人の心理には予め準備がなされているのです。言った事とやる事を一貫させようとする気持ちは人類の存亡にも関わる重要なファクターなのです。

 

とても便利で子孫繁栄にも貢献するコミットメントと一貫性の心理ですが、この心理に限らず好ましい結果ばかり引き出すものではないという事実があります。

 

この心理ではコミットした事に縛られてしまうことが起きてしまいます。
コミットした時と環境や状況が変わってもその心理の効果は揺らぎません。

 

例えば結婚した夫婦は付き合っていたころには分からなかったことが、所帯を持ってみたら新たに判明する事があります。些細なことであれば乗り越えられるでしょうが、旦那がとんでもないDV野郎だったとしたら奥さんは逃げなければなりません。
そんな想定外な状況になっても奥さんは結婚式で宣誓したことに逆らえず自分の発した言葉に縛られてしまいます。結果被害が拡大するまで行動を起こせなくなるのです。

 

これは茶番ではありません。それくらいコミットメントと一貫性の心理は人の心に影響を与え続ける力があるのです。

 

ラブライブ!第一期でも後半の山場として穂乃果が窮地に立たされます。
この窮地に追い込んだ大元はこの「やるったらやる!」のコミットメントにあります。
自分が傷ついても人を傷つけてもコミットした意志はその効力を発揮し続けるのです。人の心理作用には分別はありません。良いも悪いも心理は判断できません。

 

ただ反応しているだけなのです。

 

元々その作用が無いととても大変な作業をしなければならない事象に、心理作用によって効率よく物事を処理できるようになっている人間の自動操縦装置なのです。
ですがこの装置に条件変更とかモラルみたいな概念はありません。使い方、受け取り方を間違えてもキャンセルできないのです。

 

その一見便利で実は頭の悪い心理作用を心理学で知ると心の準備ができます。およそ便利な側面が強いのですがこれを利用して悪い事にも応用できてしまうのです。

 

言った事には責任を持つべきです。でも前提が変われば責任は発生しないのです。

管理者著書

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