シナリオ、脚本に書けることとは

シナリオ、脚本に書けることは、たった3つしかない。

 

場所を示す 『柱』

 

場面の動きや様子を示す 『ト書き』

 

人物のしゃべることを示す 『セリフ』

 

この3要素だけで物語を表現するのがシナリオ、脚本である。

シナリオ、脚本に書けること【書式概要】

シナリオ、脚本とは映像を制作する前に作られる特殊な書式で書かれた映像の設計図であります。

 

設計図、とは言われていますが、図面なんか一切書きません。文章作文なので『設計文』といった方が正確でしょう。

 

人が物語を表現する場合、主に映像媒体を使って表現しようとした時の表現手法であります。

 

お話物語を表現する手法には小説や、挿絵は入りますが漫画であったり、書籍などの文字媒体によるもの、当サイトで紹介する映画やテレビドラマ、アニメなどの映像媒体によるもの、さらにミュージカルや演劇などの舞台によるものなどがあります。

 

舞台の場合のシナリオは戯曲といわれます。

 

シナリオ脚本は作文なので文字媒体っぽく見えます。

 

ですが、その使われ方は映像媒体を作るために書かれます。

 

シナリオ、脚本は映像媒体制作を前提としているため、一般的な書式では書かれずに特殊な専用の書式を用います。

 

シナリオ、脚本の本文に書けることは、冒頭でも紹介した通り3要素しかありません。

 

  • 場所を示す 『柱』
  • 場面の動きや様子を示す 『ト書き』
  • 人物のしゃべることを示す 『セリフ』

 

これだけです。

 

すんごくシンプルなものでもあります。

 

本文にはこれ以外書くことができません。これがシナリオ、脚本の書式です。

 

この書式とは3要素しか書けないので、当然我々が日頃見慣れている文章書式では書かれません。

 

さらに小説などの文字媒体との決定的な違いは、読ませる相手にあります。

 

シナリオ脚本を読む人とは映像制作者です。

 

一般のパブリック向けではないのですね。

 

故に特殊な書式にて表現されています。

 

これが大きな違いです。

 

ラジオなどのオーディオ、音声の場合もでもそうなんですが、シナリオを誰に読ませるのかというとやっぱり制作者なのですね。

 

ラジオパーソナリティがリスナーに向けてしゃべるためのものではありません。

 

あくまでオフィシャル向けに書かれるのがシナリオ、脚本です。

 

だからシナリオ書式を使って彼氏彼女へのメールには書けません、会社の報告書とかにも書けません。

 

新聞記事やネットの公開情報などにも使えません。

 

例え書いてみても普通は意味が伝わりません。

 

とりあえず我々がいつも書いている文章とは違うというということを覚えてください。

 

 

シナリオ、脚本には慣れが必要

特殊な作文でもあるシナリオ脚本は、書くにしても読むにしても一定の慣れが必要になります。

 

いつもの日常でこのような特殊な書式で書かれた文章を書いたり、読んだりしていないので書式そのものに慣れないといけないのですね。

 

例えるならば、

 

あなたはシナリオ、脚本という楽器をこれからはじめて弾こうとしています。

 

触ったこともない楽器を弾いて表現をしようとしています。

 

出来映えによっては上手くいって観客から拍手喝采を浴びることもあれば、うまく弾けなくて投げ出してしまう、挫折することもあります。

 

初めて触る楽器をどうすれば上手く弾けるようになるのでしょうか?

 

それは、まずは上手い下手以前にその楽器に慣れなければなりません。

 

何から始めればいいのかというと、とりあえずでも触ってみて音を出してみて、繰り返し練習してみなければなりません。

 

つまり慣れることから始まります。

 

シナリオ脚本の場合で言えば最初は書き慣れること、そして書き慣れてきたら、読み慣れることが課題となります。

 

 

シナリオ、脚本で必要なもの、用意しておくもの

必需品についてお話しします。

 

シナリオを初めて書くときに必要なものを用意するためのお金はあまり掛かりません。

 

まずは原稿用紙です。

 

日本のシナリオには専用のものがあります。普通の作文で使う400字詰めではなく、200字詰めの原稿用紙を使います。

 

この200字詰めの原稿用紙は通称『ペラ』と呼ばれます。

 

でもこの原稿用紙もはじめの頃は必需ではありません。

 

最初はメモでも構わないものです。

 

例えば何かで使っていたノートの余白部分、最後まで使い切らなかったノートなんかは後半何も書かれてなかったりしますよね。

 

そんな余ったノートでも構いません。

 

シナリオは縦書きがデフォルトですが、はじめの頃は必要ありません、横書きでも大丈夫です。

 

ただし、シナリオ書式に従って書く段階まで進めたら原稿用紙ペラを用意してください。

 

つぎに筆記用具の鉛筆です。

 

筆記用具はボールペンではなくシャープペンでもなく、訂正の効く鉛筆をオススメします。

 

書いた文字が訂正できないと不便なのでボ−ルペンは使えません。

 

訂正の効くという意味ではシャープペンでも構いませんがせっかく執筆しようとしているのですから作家らしく鉛筆を使ってみましょう、というのが私の提案です。

 

こういったアナログがシナリオには向いています、気分の問題かもしれませんが取り組む姿勢という意味でも鉛筆を使ってみてください。

 

鉛筆があれば消しゴムも必要になります。

 

新しい鉛筆を削って、消しゴムを用意して気分を挙げていきましょう。

 

PCについて

ラップトップなどのPCじゃダメなのか、ということですが、もしあなたがこれから学習する人ならばハッキリ言って今段階ではダメです。

 

なぜかというと、シナリオの書き方の先には「創作する」という目的があります。

 

創作活動するうえで、書式もままならないうちにPCでフォントを使ってキーボードを打つということは理に適っていません。

 

その理屈は学習を進めるうちに理解できると思います。

 

当サイトはシナリオ、脚本の書き方、創作も含めた執筆方法をお伝えしようとしています。

 

キーボードに打つことを教えていません。

 

この違いを感じてください。

 

最初のうちは手書きに慣れることを優先してください。

 

ただPC入力が終始絶対にダメということではありません。

 

初期段階において使うべきではないということを申しています。

 

実際にシナリオを完成させて清書する段階ではPCを使いますし、シナリオコンクールに挑戦してみたい人は必需になります。

 

でも今はいくらタイピングが得意であっても使うべきではありません。

 

少なくとも書式に慣れてから、書式を覚えてからにしてください。

 

その方があなたのためになるでしょう。

 

日本のシナリオ、脚本は縦書きが基本です。

 

横書き書式のキーボード入力には向いていませんし、エディタなどを使っても実際に面倒くさいものです。

 

日本で生きている以上それがデフォルトですので今だけは控えてください。

 

 

シナリオ、脚本において、間違えやすい雑学

シナリオと脚本

この言葉、シナリオと脚本と2通り示していますが、意味としては同じです。

 

ただ、世間的に使われ方のニュアンスが違います。

 

「シナリオ」とは・・・

 

映像媒体向けの設計図、のような使われ方ではなく、物事事象に対する推移についてこの「シナリオ」という言葉が使われます。

 

・会社の経営方針|リストラのシナリオ、とか。
・団体組織の展開|ワクチンを一日100万件接種するシナリオ、とか。
・最悪のシナリオ、とか。

 

どちらかというと想定出来る筋書き、という意の方が一般的なようです。

 

「脚本」とは・・・
こちらの方が当サイトの言わんとする事柄に近いと思われます。

 

私は初期の頃だけシナリオ脚本と2通り言っていますが、記事を追って「シナリオ」と一語で表します。

 

業界的、シナリオ脚本の世界では「シナリオ」と一言で表す方が一般的です。

 

ネットで検索する場合、「シナリオ」とするより、「脚本」とした方が的を得た結果が期待できます。

 

シナリオと台本

これは似て非なるもの、です。全く違うもの、別物です。

 

映像制作において、役者のしゃべる事や動作を具体的に示す台本とは、シナリオから起こされます。

 

制作順序としては、シナリオの方が先になります。

 

シナリオがあって、そのシナリオを元に演出家やコンテマンや監督が監修して「台本」が作られます。

 

シナリオを台本代わりに使う事も過去にあったそうですが、現代の映像制作では有り得ません。

 

シナリオを役者に読ませて、それだけで役者が演技することは到底できません。

 

シーンとカット

シーンとカットという言葉も違います。

 

シーンはシナリオ脚本が指定するべき専権事項です。仕事なのでシーン(場所指定)は必ず行います。

 

「カット」とはシーンを細分化したものになります。

 

シナリオが指定したシーン、場所とは非常に大枠な指定に過ぎず、具体的な映像の絵面にするには大雑把なものです。

 

カットはその指定された場所の中で、どのような画(え)にするのか、を指定するものです。

 

カットは決定したシナリオを元に監督やコンテマン、演出家、撮影監督が監修して決められます。

 

決められたカットの絵面(画面に映す映像イメージ)はコンテに描かれて共有され、撮影されます。

 

シナリオが原案となり、後工程で決められるので、基本的にカット割りなどはシナリオが指定出来ません。

 

シナリオが指定出来るのはシーン(場所)までとなります。

 

シナリオ、脚本の指南本、参考書の注意点


Udemyシナリオ入門レクチャー:動画で詳細解説!今なら90%Offクーポン発行中

お問い合わせ、ご質問

トップへ戻る