ラブライブ!ビジネス論 高坂穂乃果はCEO

このサイトの記事は 『c2013 プロジェクトラブライブ!』 よりビジネス論比較研究の為に引用させていただきました。

穂乃果が救いを求めない心理

 

穂乃果は重大なミスを犯します。

 

ミスなんてレベルのものではなく過ちといっても過言ではありません。
しかも学院祭の当日朝にそれを自覚しました。タイミング的にも最悪です。

 

ですがその事実をメンバーに明かしません。

 

穂乃果の心理に何が起こったのでしょうか。穂乃果は誰が見ても援助を必要とする状態に陥りました。
健康を害することは何を差し置いても憂慮されるべき案件です。

 

スクールアイドルとかライブとか言ってられません。にも関わらず穂乃果は隠します。当然普通の行動を続けていれば重篤化することは想像に難しくありません。
それにその状態になった穂乃果を他のメンバーが放っとけるわけがありません。

 

事の顛末は既に当日の朝に決まっていたのです。

 

援助を必要としていても求めたがらない心理はリアルの我々でもしばしば起きます。
助けてほしいのに助けてと言えない状況はただ単に遠慮があるから、では片付かないのです。

 

心理学の返報性の法則でも説明されています。
 「自分がお返しができない」と分かっている場合に「助けてと言えない」と説かれています。

 

与えられたものにお返しする心理が返報性の法則ですが、与えられる以前にお返しが出来ないと自覚すると自分から”お返しできません”とは言わないのです。

 

穂乃果の場合、穂乃果自身が引っ張ってきたμ’sを自分のミスでライブをキャンセルするわけにいきません。

 

付いてきたメンバーを裏切れません。ファンになったお客さんを失望させられません。

 

そんなことになったら穂乃果個人ではお返しなんてできません。

 

そんな思いが穂乃果に”無理”をさせました。
実際、穂乃果はメンバーに対してもファンに対してもたくさん分け与えてきた存在なので、体調不良が明らかになった時点で適切な対処をすれば周りの理解は得られたでしょうし、お返しなんて考えなくとも誰でも返報性の法則から外れた対応をしたでしょう。

 

誰も穂乃果を、反省を促しても責めたりはしないのです。
もし穂乃果の「お返しが出来ない」心理が無理な行動を促したとしたら非常に怖いことになります。

 

つまり実態と違った状況の”解釈”だけで返報性の法則が働き事態を悪化させたことになります。

 

このシャレにならないシチュエーションは物語の中だけの話かと言うとそんなことありません。
 「きっとそうだろう」という先入観だけで返報できないと解釈してしまうと何も言い出せなくなります。
結果、いじめで自殺する人みたいに最悪の結果を伴ってしまうのです。

 

自殺する極限の状態になっても「言えない」のです。

 

書いていて怖くなるのですが、返報性の法則は人間の共通心理です。
だれでも例外なく標準装備している本来便利な機能なのですが、こういうブラックな部分も秘めている事実を知っておいてください。

 

そして困ったら必ず誰かに話してください。

 

解決にならずとも対処法は必ず存在しますし、必ず同じような目に合った人がいます。
どんな過ちにだって対処の方法があります。

 

どうか死ぬまで我慢しないでください。

 

穂乃果のミスは体調管理に留まりません。
メンバーに申告しなかったミス、「出来る」と過大評価したミス、そしてなによりライブの場をアクシデントにしてしまったミス。これだけの判断間違いをしてしまいました。

 

ほとんどリーダー失格の域です。
もし朝の段階で適切な処置をしていれば最悪でも、穂乃果抜きでもライブだけは開催できたことでしょう。

 

穂乃果のいいところは「出来ない」「やれない」と言わないところです。
でもこの場合は完全に裏目に出てしまいました。

 

管理者もよくミスをします。ミスの内容にも寄りますが、組織で動いている場合、自分でリカバリー出来ない、若しくはしないほうがいいこともあります。

 

ミスを犯した人は基本謝ることぐらいしか出来ません。
それもミスした当事者では説得力に欠けることがあります。そりゃそうです。ミスした時点で信用をなくしているのだから。

 

それに気付けない人が多いのです。そういう人は謝って、詫びてなんとかしようとします。
でも信用を無くしているのだから基本無理です。
相手は納得するわけありません。

 

そういう時の為に上司とか責任者が存在します。
だからミスしたら報告して上司責任者に謝ってもらうのです。ハッキリいってミスした当事者はその時点で何もできません。謝るなら、謝ってもらった人に謝るべきなのです。

 

 「やっちまった」と思った時、取り返しが付かないと自覚すると返報性の法則によりお返しが出来ない気持ちになります。

 

言い出せなくてついつい報告を遅れがち、怠りがちになります。
でも問題を起こしてから時間が経てば経つほど解決が困難になります。

 

穂乃果がいい例です。
対処が早ければ傷は浅くて済みます。問題はミスしたことより、対処の方法が問われるのです。

 

社会人の基本ですが能力のない人ほど解っていません。解っていない人ほど同じようなミスを繰り返します。

 

ミスは誰にでもあります。
本質で言えばミスしたことはしょうがないのです。しょうがなくないのはその対処なのです。ここでもミスと対処を混同してはいけないのです。

 

お返しが出来ない気持ちになった時はこう考えてください。お返しはすぐにしない、しばらくたってからすればいい、他の形ですればいい、と思うことで思考停止しないで済みます。

 

 「いやいや俺はすぐにお返ししなければ気が済まない」とか言われそうですが、それくらい我慢してください。

 

お返しが出来ない気持ちになったのは誰でもない、その人だけなのですから。

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