ラブライブ!ビジネス論 高坂穂乃果はCEO

このサイトの記事は 『c2013 プロジェクトラブライブ!』 よりビジネス論比較研究の為に引用させていただきました。

人に言ってもらう効果

 

ことりの気持ちを思うと涙がでます。

 

とうとう自分からは言い出せませんでした。海未はその気持ちを察してμ’sのメンバーに代弁します。

 

心理的負担が大きくなり過ぎてしまったことりでは、自分の事すら、もはや喋れません。

 

人に代わりに言ってもらう効果はこんなネガティブなシチュエーションだけに留まらず、人に伝える為の手法として大変有効です。

 

全てを当事者自身が喋るより第三者に言ってもらったほうがスムーズに事を運べる場合があるのです。

 

上記の例でいえば、もしことり自身が留学の意向をみんなに対して勇気を振り絞って告白したとしても、うまくは伝えられなかったと思われます。
祝賀ムードを壊しながら、それを実感しながら、しどろもどろになっていたことでしょう。

 

聞いているメンバーはことりに対して多くの質問しなければ事態を把握できなかったことと推察されます。
ここに海未という客観的に見れる人が代わりに説明することで順序立てて解り易く伝えることが出来ました。

 

その後、穂乃果とことりは物事の本質、気持ちの部分に集中して話せました。
海未の説明が的確であったため論点がブレずに意志疎通ができたのです。

 

シナリオ的にはこのシーンで的確な状況説明が出来ました。
ことりの気持ちと海未が説明しなければならない整合性もとれています。

 

人に言ってもらう事の意味は客観的な視点を持ってなるべく正確に公平に意志を伝えるメリットにあります。

 

自分で喋る事は、客観との対語である主観になります。
主観は当事者の生の声と言う意味では説得力を発揮する場合もありますが、いかんせん感情が入るデメリットも併せ持ちます。

 

ある意見に感情が入るとその意見はその人特有の意見になってしまします。
多くの人に聞き入れてもらいたい場合は”あっそう”で終わってしまいます。賛同を得るには客観性が必要になります。

 

感情を入れる場合でもその感情が客観視されていれば”そうそう、そうだよね”となり共感に繋がります。

 

ことりが自分の事をうまく言えない訳は、ことりの主観が感情で支配されていたからなのです。
正確に伝えられるはずがありません。
海未はそのあたりを理解しています。

 

言いにくい事でも言わねば先に進めない状況ならば、代わりの人に言ってもらうのは正しい選択なのです。

 

しかしここにも注意が必要です。それは、どこまでが主観でどこからが客観なのかの基準、線決めが存在しない事にあります。

 

誰かに代弁してもらうとして、その代弁者はちゃんと依頼者含め客観視できているのか、公平な客観的評価ができる人物なのかを見分けなければなりません。

 

管理者も過去に職場の上司に対して悩みがありその旨を先輩社員に代弁してもらった事があります。

 

その先輩社員にはちゃんと客観的な意見を求めて聞いて確認して、それを伝えてもらうようお願いしました。
ですがその先輩社員は上司に言った事は「(管理者が)こんなこと言ってたみたいだよ」、「なんかわかんないけどそう言っているよ」的なモノでした。

 

これでは代弁を頼んだ意味がありません。本末転倒です。
上司に伝わったものは伝書鳩以下のものでチクったのと同じになりました。管理者は当時、人選を誤った、やり方を間違えたと反省しました。

 

人の意見を代弁する人は一定の主体性がなければダメな事を悟りました。

 

これは極端な失敗ですが主観と客観の境があいまいなので、少なくともことりと海未みたいに理解しあえる者同士でもなければ正確で公平な客観的意見は期待できないでしょう。

 

でもちゃんとこちらの事を理解してもらえているのであれば、第三者に代わりに言ってもらう事は有効な方法なのです。

 

世の中を見てもこの”客観”を商売にしている事が多いのです。

 

弁護士さんは依頼人に代わって客観的な意見を述べます。周りの人はこの客観性に信用を見出します。
会社を病気で休職する場合でもお医者さんの客観的な所見によって会社は納得します。

 

さらに”客観”はこのような場合にも威力を発揮します。
結婚式や公演、講義、セミナーの場において司会者が介在することで主役が引き立ちます。

 

司会者が紹介すると客観的な立場ゆえ紹介された人に権威を与えられます。「この人は特別だよ〜」と、見ている人聞いている人に対して暗黙に伝えられます。

 

これがもし自分で「特別ですよ〜」と言っても格好も付かないし変な主張と捉われてしまいます。
司会者の役割はもちろん進行にありますがこの権威の譲渡が出来る点にあります。

 

なぜ出来るかと言うと客観性を持っている第三者であるからなのです。

 

このように、自分の”主観”はそもそもの源ではあるのですが、価値としては”客観”に軍配があがります。
いかに自分の主観を客観に変換できるか、これは自分の持っているものを価値あるものにするためには避けて通れない思考なのです。

 

管理者は若いころ「自分の評価は自分で決める」とイキがっていましたが、この意見に客観性が含まれていない時点で間違いだったのです。

 

それに気が付いたのは、ずいぶん後になってからでした。お恥ずかしい。

 

管理者著書

『シナリオ技術とビジネスセミナーの融合〜売れるバックエンドのストーリー〜』



Amazon kindleはこちら


クリックしてください!↑
電子書籍の販売書店各社
Romancer Store
Apple iBook Store
紀伊国屋書店
楽天kobo
凸版印刷Book Live!
SONY Reader Store
au ブックパス
大日本印刷MJBJ honto
Book Walker

←各社リンク先で買う




記事についてのご質問、お問い合わせはこちら↓