ラブライブ!ビジネス論 高坂穂乃果はCEO

このサイトの記事は 『c2013 プロジェクトラブライブ!』 よりビジネス論比較研究の為に引用させていただきました。

μ’sを襲った機長症候群

 

体調が回復した穂乃果に厳しい現実が伝えられました。

 

それは埋め合わせが出来るほど浅いものではありません。
穂乃果が原因で招いた事態ではありますが絵里の言う通り、それを未然に防げなかったメンバーの責任も当然あって然るべきなのです。
しかしμ’sの誰もこのような事態を望んでいたわけではありません。

 

望んでもいないのになぜこうなってしまったのでしょうか。そしてなぜ事態が深刻化したのでしょうか。
心理学的に考えてみたいと思います。

 

穂乃果はμ’sのリーダーです。
その権威の力は他のメンバーに絶えず働いています。それは肩書きが付いた時点でなくメンバーそれぞれが穂乃果をμ’sのリーダーと認識した時から始まっています。

 

#12ともなればリーダー歴はけっこう長くなりました。間違いなく全員が共通した認識になっています。
そんな権威あるリーダーの発する言葉や振舞いはそれに従う人に大きな影響力を放ちます。

 

これは穂乃果の意志に関係ありません。

 

穂乃果自身が「そんなことない」と言ってもこの影響力は受ける側に働くもので穂乃果的には”リーダーと思われた”時点で自覚がなくとも権威性を持ってしまいました。

 

持たされたと言ってもいいでしょう。
権威の心理は前述の記事でも触れましたが本来”権威ある人の意志に従っていれば間違いない”という人に備わるある種の自動操縦装置で大変便利な心理なのです。

 

ですが権威者が間違っていることも当然あります。
従う立場の人がこの間違いに気付いたとしても指摘できなかったり、そのまま従ってしまう事があります。

 

権威者に問題があるにも関わらず権威に従い続けて望ましくない結果や状態になる現象を「機長症候群」といいます。

 

この場合の”機長”とは比喩で権威の象徴です。
μ’sの機長は穂乃果です。穂乃果の言うことは信頼されています。

 

そして穂乃果に従っていれば間違った方向には進まないとメンバーみんなが認識しています。
いちいち方向性など面倒な事を考えなくてもスクールアイドル活動ができます。

 

でも権威者だって人間です。
間違いやミスはあります。その時にこの権威性は牙をむいてしまいます。

 

誰も穂乃果の異常に気が付きません。気付いてもらえません。

 

しかも#11のライブ直前のシーンでネガティブなメンバーの意識を持ち前の権威で一蹴してしまいました。

 

これで穂乃果に意識を向ける機会はなくなり、メンバー全員ライブに集中することとなりました。

 

そして最悪の結果が出ます。

 

穂乃果は自らμ’sという飛行機を墜落させてしまいました。

 

権威は本人が自覚する、しないに関係がないと書きました。
ですから本当にその人が持っている権威と実力能力が見合っているかと言うと、残念ながら関係がないのです。生理的な心理現象なので意志とか倫理とは無関係で働くモノなのです。

 

全ての権威が実力があって付くのではなく、権威そのものが独り歩きする場合もあるのです。

 

これまで穂乃果はCEO気質でμ’sを引っ張ってきました。
ここにきて人数も増えて目的とする所が見えてきて、3人でμ’sを始めた時とは違いマネージメントが問われるようになりました。
本当の意味でのリーダーという権威に穂乃果が相応しいのか試された事例でもあったのでしょう。

 

今回は否となってしまいました。

 

事態の悪化は幾重にも重なった要因と対処の遅れによるもので、その代償はあまりに大きいものでした。
飛行機を落とした機長は実際に落とした後もそれに気付かず代償を突き付けられて初めて自覚したのです。

 

これはリアルでも起きます。機長症候群というぐらいで実際の飛行機墜落の事例を見ると機長の認識不足による事故が多いのです。

 

権威は疑ってかからなければなりません。

 

みんなが信じているその先生や機長は本当に権威に見合っている人なのでしょうか。

 

みんなが認めているものが正しいとは限らないのです。

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