ラブライブ!ビジネス論 高坂穂乃果はCEO

このサイトの記事は 『c2013 プロジェクトラブライブ!』 よりビジネス論比較研究の為に引用させていただきました。

μ’sの売りとは

 

ラブライブ!第一期を通してスクールアイドルμ’sが売れる理由はなんでしょうか。

 

考えてみたいと思います。
まず世界感についてですがこれは王道とも言うべきサクセスストーリーです。
何もない所、何も出来ない人が努力の結果、価値のあるものを獲得したり出来るようになる、その過程に重きを置いて物語が進行します。

 

人は出来ない、やれないと感じている弱点が必ずあります。
なんでもかんでも出来るような天才な人も世の中にはいるかもしれませんが、圧倒的に出来ない事にコンプレックスを持っている人が多いと思います。

 

管理者は人ひとりの世界なんてたかが知れていると人生経験から理解していますので、人は絶えず自分の出来ない事を意識しながら生き続けるものと解釈します。

 

そしてその出来ないものを出来るようになる事に憧れをもちます。
しかしこの憧れ感を描く場合に注意しなければならないのがキャラクターに共通性を持たせないと共感されないというものがあります。

 

共通性とは簡単に略すと「弱点」です。人の弱み、ウィークポイントを盛り込ませないと見ている人は共感できず「面白くない」と感じてしまします。

 

また”共通”としているように誰もが抱いていそうな弱みにする必要性があります。
この”共通”は対象者が多ければ多いほど共感を呼びやすくなります。

 

出来るだけリアルでも一般的な、それもレベルのうんと低い所からのサクセスストーリーにしないとビフォアアフターのコントラストがぼやけます。

 

μ’sのキャストはみんな個性豊かですがそれぞれ違った”弱み”を持たせてあります。
これが見る人に感情移入を促すのです。

 

管理者は「会社に勤めない生き方」の本をアマゾンで購入したことがあります。
仕事のヒントにしようと内容も商品説明欄を読んだだけでワンクリックで買ってしまいました。

 

楽しみにしていた内容を読んでみると勤めない生き方を実現させた経験者がほとんど元高給取りでした。
国立大学出で大手〜〜商社を辞めてNPO法人を立ち上げて成功しました的なものでした。

 

しかもご丁寧にその人の輝かしいプロフィールまで詳細に載せてあります。

 

管理者はお金を無駄にしたと感じました。その本を本気でつまんないと思いました。

 

なぜそう思ったのか、それは共通性に欠けていたからです。
もともと出来る人が出来る事をしている話ほどつまんない物はありません。

 

面白い話とは、出来ない人がどんな工夫や思考で成功を勝ち取ったか、その過程に価値があるのです。

 

 ”国立大学を卒業して”なんて人に共感を呼びたかったら明かさないほうが賢明です。
それは世の中大多数が国立大なんて縁が無いからです。

 

普通に考えたら学生の自己資金なんかで国立大学に入れるわけが無いのです。
 「私は自立していませんよ〜親の金でスタートしましたよ〜」と言っているのと同じです。

 

頭がいいクセにそんなことも気付けていない残念な本でした。

 

いくらこんなに”素晴らしいのですよ”と訴えても共感されなければ意味がありません。
そんな主張は受け手不在の欠陥品でしかありません。共感されて初めて価値があるのです。

 

中卒で早くから親を亡くし自分の腕一つで年商〜〜億円の社長になりました。となればその人の前提に共感が生まれます。
その人の発言に興味が湧きます。その人の体験と自分とを重ね合わせる事が容易に想像できます。

 

穂乃果は極々普通の元気のいい女子高生設定です。
音ノ木坂学院も国立となっていますが見た目私立高校にしか見えません。行動の動機が少子化による廃校というのも説得力があります。

 

そんなどこにでもいそうな女の子が一念発起し、さまざまな葛藤を経て成功を掴み取る様はだれもが共感しやすい王道のストーリーなのです。

 

訴えるべきは輝かしい経歴などではなく立派な肩書きでもなく、共感できる経験、共感できる実績なのです。

 

ここでお気づきになる人もおられるでしょう。
前者は自分本位、後者は他人に主眼が置かれています。

 

共感は相手の立場になってモノが考えられなければ成し得ません。評価するのは他人です。
他の人にとってどうでもいい自己主張はほどほどでいいのです。

 

ラブライブ!は共感できる設定になっています。そのあたりはキチンと設計されています。
この共感さえ獲得できれば意外と有り得ない表現をしても見る人は付いてきてくれます。

 

目を見張るものがμ’sの楽曲にあります。
これはおもいっきりフィクションの理を活かしています。あんな完成度、高校生レベルで有り得ません。ですが有り得ない設定でもそれが「美しい」ものであれば演出として評価されます。

 

逆にリアル高校生を真似てヘッタくそなパフォーマンスなんか見せられたら幻滅してしまいます。

 

実際にはあえて見ている人を幻滅させる手法もあるのですがこれにも設計が必要になります。

 

ラブライブ!はその選択をしなかっただけのことです。ライブの絵と歌と曲は理屈抜きに楽しいものに仕上がっています。

 

うそと分かっていても魅力を感じてしまいます。まぁ3DCGIは今となっては少し・・・なのですがそれも気になりません。

 

μ’sの売りとは楽曲の豊かさになると思われます。

 

その証拠にラブライブ!の版権元のひとつにランティスがしっかり入っています。

 

μ’sの曲、お金かかっていると思いますよ。

管理者著書

『シナリオ技術とビジネスセミナーの融合〜売れるバックエンドのストーリー〜』



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