ラブライブ!ビジネス論 高坂穂乃果はCEO

このサイトの記事は 『c2013 プロジェクトラブライブ!』 よりビジネス論比較研究の為に引用させていただきました。

小さいものが大きくなる

 

穂乃果たち3人μ’sは地道な広報活動により3年生から声を掛けられます。
そして「ちょっとだけでいいから」と”お試し”を求められます。
求めに応じて 穂乃果は「お客さんにだけ特別に」としてパフォーマンスを披露しようとします。

 

規模の小さい地道な広報活動は、広範囲での認識こそされませんが直接見込み客との対話のできる点がメリットです。
興味を与えられれば確実にファンになってくれる可能性が高まります。

 

またスクールアイドルとして講堂をファンでいっぱいにするには一人二人のような小規模の相手に認めてもらえなければ成し得る訳がありません。
大きいものは小さいものの積み重ねでしかないのです。

 

とかく人は大きいものから発想しがちです。
それは目標として大きなものが必要なだけで実行動はミニマムからしか発展しません。そこを履き違えると失敗してします。

 

リアルな話をすると政治家の小沢一郎さんが名もない新人立候補者を指導していたときに、一番重要視していたのが駅前などでビールケースに乗って街頭演説する”辻立ち”でした。

 

これってとても理に叶っていて知らない人に覚えてもらう為に有効的かつ確実な方法といえましょう。
街頭に立って演説をし直接有権者個人と意見が交換できて情報も取れて、あわよくば支持者になってくれる機会なんてそんなにありません。
さらに個人目線で見える話せる距離感も好感材料になります。

 

有権者がテレビに映る政治家の話を聞いて〜〜党は悪い、政治家の〜〜は気に入らないと思っても当事者同士面等向かって話せば互いに伝えたいものが伝わりやすくなります。
たくさんの票を獲得しなければ当選しない選挙でも限られた時間しかなくても確実性を重視する小沢さんの戦法は「頭がいいな」と思いました。
例え少人数でもこの機会に支持者になってもらえれば、それが波及する仕組みを小沢さんは知っていたのではないでしょうか。
闇雲に車で多くの人にアピールするより有権者個人に対して反応できる距離で直接訴える事は堅実で効果的だと思います。

 

穂乃果たち3人μ’sも生徒みんなに対しての広報はしていましたが、もともと興味を持っていた花陽たち以外で興味の無かった個人から直接反応を得られたのは初めてなのではないでしょうか。

 

ようやくお客さんが獲得出来そうです。
更に穂乃果はプレミアムを提案します。「お客さんにだけ特別に」としました。これで提案された3年生はお客さんになる(ライブに来てもらう)確率が増しました。

 

このプレミアムを付ける事は小さいものを拡張させる有効な手段です。

 

せっかくお客さんを獲得してもそこから拡張させる工夫がないと、いつまでたっても小さいままになります。
そこで特典、プレミアムを付加して相手の満足度を上げてやります。

 

お客さんの満足度を上げるにはプレミアだけが手法ではありませんが満足度の追及は、また来てくれる、また買ったくれるリピーターに繋がります。
そうしてただの一お客さんから顧客になり上顧客になり、一生客となります。
そのお客さんは自分の評価するものを他の人に紹介してくれたり口コミを起こしてくれます。

 

勝手に拡張し利益をもたらてくれるのです。

 

こうして大きなものになっていきます。そんなお客さんの満足度を上げる工夫の一つが特典、プレミアムなのですが、これもただ付ければいいというものでもありません。

 

重要なのはプレミアムの価値です。

 

おまけだからいいやと考えるなら付けない方がマシです。意味ありません。プレミアムの効果を最大限利用するなら、本商品に匹敵するかそれ以上の価値を持たせ(見せ)なくてはなりません。
つまりお客さんに「払った金額以上の価値」を感じさせなければプレミアではないのです。
昔は”おまけ”は”おまけ”でしかなくチャチなものが多かったのですが、今はフィギュアのプライズ品を見てもおまけとはいえない完成度を持たせてあります。
中には本商品よりプレミア目当てで購入を決める事も珍しくありません。

 

このように”おまけ”を軽視できないご時世になりました。送り手はここまでしてお客さんの満足度を重要視しているのです。

 

さらにこの効果を加速させる魔法の言葉があります。
人の心理に宿る「限定性の原理」を利用した言葉でこの言葉を盛り込むとより一層お客さんに響きます。

 

それは
 「独占」
 「特別」
 「公開」
 「終了」
 「間近」というものです。

 

これは実際に映画業界で使われた言葉ですが繰り返し使うことで興業収入を高められています。穂乃果たちμ’sに当てはめてみましょう。
 「独占」は”音ノ木坂学院独占ライブ!講堂に集まれ!”とか。
 「特別」は”あなただけに特別に見せちゃいます”とか。
 「公開」は”学院祭限定公開”とか。
 「終了」は”まもなくファンクラブ新規メンバー募集終了!お申し込みはお早めに”とか。
 「間近」は”講堂で行われたμ’sの特別ライブを独占配信中!公開終了間近!登録急げ!”みたいな。

 

このように言葉にもプレミアを付けることによりお客さんの行動を促進させる事が出来るのです。

 

穂乃果も「特別」を使いました。
これで3年生の心理に「お得感」が演出され結果ライブに来てもらえそうです。
また3年生は見せてくれたらライブに「いくいく」とコミットしました。もう鉄板です。
しかしここで3人揃っていないというオチがつきます。

 

初めてのお客さんになりそうなチャンスをμ’sは海未の逃亡により逃してしまいました。

 

これを「機会損失」といいます。

 

例え細かい事、小さいことでもここから拡張していきます。
その為に心砕いて配慮していかなければ結果として現れません。

 

ぶっちゃけとても面倒くさいのです。

 

ですが大きいものを実現したければまず小さい事を丁寧にこなしていくべきなのです。

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