ラブライブ!ビジネス論 高坂穂乃果はCEO

このサイトの記事は 『c2013 プロジェクトラブライブ!』 よりビジネス論比較研究の為に引用させていただきました。

興奮が思考を停止させる

 

海未は無類の恥ずかしがり屋さんです。

 

普段は理性的で合理的な彼女ですが異常なまでの羞恥心がキャラクターのコントラストとなり見ている人に面白味を与えます。
「恥ずかしい」という感情はひとたび持ち始めると人を興奮させ正常な判断を鈍らせ落ち着かない、不安定で不確実な気分にさせます。

 

そして思考を停止させ行動も制限してしまいます。

 

引き金となるものが海未の場合だと羞恥心なのですがリアルでも怒りや悲しみ等の喜怒哀楽、驚ろかされたりプレッシャーを感じたり、競争や緊張、欲求に対して希少性が付加されていたりすると人は「興奮」します。

 

 「興奮」は良いときも悪いときも感情を拡張します。
そしてタチの悪いところは興奮を引き起こしている事柄以外思考出来なくなる点です。

 

頭に血が昇り、視野が極端に狭くなり、動悸が激しくなり、手に汗をかき、頭が真っ白になり自分で制御出来なくなります。

 

そして海未みたいに外界からシャットアウトし、全く関係ない振る舞いにて(ガチャガチャに集中して)落ち着こうとします。

 

このような感覚はリアルでもたびたび襲われます。そして好ましくない結果を選択してしまい後悔します。

 

基本的に「興奮」は制御出来ません。プロレスラーみたいに自分で興奮を演出でもしていない限り対処しようとしても時間が掛かります。

 

商売でもこの生理的現象を利用して売る物やサービスの「価値」はそのままで「良いもの」に見せる演出手段として利用しています。
つまりお客さんを興奮状態にして判断を鈍らせ購入につなげるのです。

 

お断りしておきますがこれは「騙すほうが悪い」とか「騙される方が悪い」という話ではありません。恒常的に行われている商売のあり方を説いているだけです。
いい悪い、好む好まないは皆さんの判断に委ねます。

 

我々は普段いくお店に並んでいる商品に対して興奮しませんし熱狂的にはなりません。

 

でもこの商品に「希少性」という興奮要素が加わったとしたらどうでしょう。同じ商品でも「価値が高い」と感じてしまいます。
同じ物でも余計に価値を認めてしまうのです。値段ではなく価値です。

 

つまりあと3個で品切れです、とか10分だけのタイムセール、とか。
人は「制限」によって「希少性」が加わることで、物自体は同じでも一気に価値を認めるようになります。さらにこの希少性という制限に「競争」が加わるとお客さんはより一層興奮し熱狂してその物を欲しがるようになります。

 

興奮させてしまえば売り手の勝ちです。
欲しい人はなんでそれが欲しいのかなんて興奮しているから考えません。

 

この現象を心理的リアクタンスと言います。

 

リアクタンスとは選択の自由がなくなりつつある状況で、状況を回復しようとしてリアクト(反発)することです。プレッシャーを感じたら、そこから逃げようとするのです。

 

もう少し解りやすくお話しましょう。
コンビニに行くとよくやっているくじ引きプライズ商品があります。
コンビニに立ち寄ったあなたは、よく見るとあなたが魅力を感じているキャラクターの1等賞フィギュアしかもう残っていません。
あなたは過去に1度くじを引いてハズしています。
できればその1等賞の美少女フィギュアが欲しいと思っていました。

 

今、目の前にその1等賞しか残っていない事実に気が付きます。
この状況でやらない手はありません。くじ引きをしたくなってしまいます。それは高確率で引き当てることが容易に想像できるからです。

 

1回くじを買ってみました。ハズレです。2回目もハズレました。
諦め掛けたそのとき新しいお客さんが隣のレジでくじを引き始めました。そのお客も自分と同じ思惑だと見て取れました。

 

そしてあなたの闘争心に火がつきました。
 「ぜったい当ててやる!」といくらでもくじにお金をつぎ込みます。

 

やっと当たりました、1等賞のフィギュア。あなたは満足して帰ります。

 

そして気が付きます。「アキバで買った方が安かった」と。でもこの満足感はとても心地いいのでした。無類の達成感がこみ上げてきます。

 

ちょっと例えがマニアックでしたが、これが心理的リアクタンスです。

 

商品自体は変わっていません。それこそアキバでも売っています。なのにいつの間にかフィギュアそのものの価値どうこうよりも、そこにあるものが「欲しい」という欲望に駆られて目的に変化しました。

 

まず抑圧されている状況がありました。欲しくてもくじに当たらなければ手に入りません。そしてハズしています。自分の思惑通りにならない状態です。チャンスと思った時でさえハズしまくります。抑圧は一層高まります。

 

ここでリアクトする要因が発生しました。競争相手です。
一気にリアクトしてなりふり構わず当てることだけしか見えなくなります。目的を達成した満足感でようやく興奮が相殺されます。

 

落ち着いて考えてみると莫大な経費に気づきますが、心理的リアクタンスのスゴいところは不利な状況になってもそれを正当化してしまうところにあります。
 「高く付いたけど ま、いっか」と納得してしまいます。

 

そしてそれを仕掛けたコンビニが儲かります。

 

希少性の原理は人と世の中に浸透している心理です。
そして人の心理作用なので誰もここからは逃げられないのです。

 

そんな興奮状態ではまともな判断が出来なくなるのでひとつ提案します。
興奮、緊張状態から抜け出す具体的な方法ですが結構効果あると管理者は感じています。

 

緊張した、興奮した、脅されてビビッたとき、頭が真っ白になったとき、に落ち着く方法
1、下腹に力を入れる
2、肛門をしめる
3、肩の力は抜く

 

他に深呼吸するとかありますが、なるべく一歩引いて自分を客観的に見るように努めてから状況判断を行うといいでしょう。ま、言うは易し、なのですが・・・

 

興奮=思考停止のスイッチと意識するだけで早く落ち着けるのです。

管理者著書

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