ラブライブ!ビジネス論 高坂穂乃果はCEO

このサイトの記事は 『c2013 プロジェクトラブライブ!』 よりビジネス論比較研究の為に引用させていただきました。

3人並ぶと恥ずかしくない心理

 

海未の楽しすぎる描写です。

 

ステージ衣装にジャージなんてかえって不格好で恥ずかしいと思われますがどうやら「肌を見せる」恥ずかしさに海未は敏感なようです。
恥ずかしくて死にそうな海未に対して穂乃果は3人並ぶと恥ずかしくないと促します。

 

穂乃果の促したものは前述の記事で紹介した「社会的証明の原理」に基づく心理です。

 

おさらいすると、人は他の人の行動、思考を真似る、真似たがる心理なのですが、この”真似たがる”が加速する条件があります。

 

それは、まず「不確か」な状況において「自分と同じ」ような人が「たくさん」いるときに「それが正しい」と判断されやすくなるのです。

 

よって同じ行動=真似するということに繋がります。

 

このときの海未に対する穂乃果の提案の意味は・・・
 『単独では恥ずかしくて落ち着かない”不確か”な状況の中でストレスを感じている海未が”自分と同じ”ような衣装を着ていてたくさん=複数いる状況の中に入る事、つまり穂乃果とことりの隣に並ぶことで”それが正しい”行動と判断出来て落ち着けるんじゃない?』
ということになります。

 

3人並ぶことで見た目が分散され一人だけ注視されないと自覚できれば恥ずかしさ1/3で耐えられるというものです。
客観的に見れば一人の時より目立たないし私たちと同じ行動は恥ずかしくないよ、と穂乃果は諭しています。

 

人は不確かな状況を嫌います。ある程度他の人と同じような行動していないと落ち着きがなくなります。
これは心理なので理由はありません。なんだか落ち着かない心持ちになるのです。そして落ち着きたいが為に本能的に探します。

 

なにを基準に探すかというと、自分と似たような人がどうしているかを参考にするのです。
 「似たような人」とは性別だったり年齢だったり人種だったり、ありとあらゆる自分との共通点を、なかばコジつけてでも無意識にピックアップします。さらにそのような自分と共通点の多い人が大勢いるほど「それらの人々の行動は正しい」と感じてしまい、同調することで落ち着きます。

 

ご経験ありませんか?子供の頃、病気とかで学校休むとなんとなく孤立間、孤独感、疎外感を感じたこと。
風邪とかでれっきとした理由があるにも関わらずそういう気持ちになってしまうのです。
自分の意志ではどうしようない心理です。

 

この真似する、同調する心理は厄介なことに正しいとか間違いとかの概念がありません。
故に大人数がまとめて奈落の底にまっしぐら、なんてことも引き起こします。

 

奈落の底にはいきませんが政治の歴史を見てもそのようなことがしばしば起こります。
日本は民主国家です。多数決で多数派が意見を通します。
でも実際のところ、多数派意見は誤っている場合が多いのです。
これはこの社会的証明の原理が人々に働き適切な判断が出来なくなる為に起こる現象です。

 

もっと悲惨なのが模倣の連鎖です。「ウェイテル効果」と言われるもので、自殺した人の報道記事が出ると同じような人の自殺が増えるという事実です。
潜在的に自殺願望がある人は新聞報道などで自分と似たような人の自殺を知るとスイッチが入りやすくなるのです。

 

このように自分をも殺してしまうような機能が社会的証明の原理にはあります。
大事なことだからもう一度申しますが自分ではどうしようもありません。
心理なので人間にプリインストールされている自動操縦装置の一つなのです。

 

せめてこの原理を知ることである程度は身を守れるでしょう。
客観的に自分を見れれば落ち着かない状態でも考えて行動の選択をする事は出来るはず、なのです。

 

なんとなく落ち着かなくて、その気持ちを解消したくてロクな判断もせず行動に走る機能が人間には備わっています。
この気持ちに直面したらとりあえずでもその気持ちを検証する必要があります。

 

衝動に従うべきか逆らうべきか落ち着かない中でも考えなくては最良の判断はできません。

 

そして”みんなそうしている”、は決してベストな判断ではない場合が多いのです。

 

 ”みんなそうしている”と促す人はこの心理作用を知っています。そして自分の意図する方向へ他人を誘導するのです。

 

その判断は正しいのか、疑ってかからなければいけないのです。

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