ラブライブ!ビジネス論 高坂穂乃果はCEO

このサイトの記事は 『c2013 プロジェクトラブライブ!』 よりビジネス論比較研究の為に引用させていただきました。

絵里の権威性

 

7人μ’sはラブライブ!出場の条件となる「学校の許可」を求めて生徒会室に臨みます。

 

でもなかなか入り難くて進みません。
凛のものまねのように否定されることが予想される為です。

 

人は人から否定されることは基本忌み嫌います。
このシーンで、最初管理者はなんで にこが扉の向こう側に収まっているか解らなかったのですが「あ〜拒否られるのが怖くて隠れているのね」と解釈しました。

 

メンドくさいことが嫌いで頭の回転のいい真姫は直接権限のある理事長を訪ねる提案をします。
そして理事長室の前で、更に入り難い緊張感に襲われます。これってなんなんでしょう。

 

生徒会長の絵里、理事長の親どりは権威者です。
人は他人と接するとき相手が権威を持っている場合、その権威に対してナーバスになります。

 

この場合、絵里は生徒会長なのですがまだ立場的には穂乃果たちと同じ学院の生徒でしかありません。
話を持ちかけるのであれば絵里のほうが敷居は低かったでしょう。
でも不平等に断れるのがいやだったのでより権威性の大きい、敷居の高い理事長を選んでしまいました。

 

そりゃ「更に入り難くなる」に決まっています。

 

権威は人の営みにおいて思考の効率化を図ってくれる便利で重要なファクターです。
つまり権威のある人の意見に従っていれば間違いないという「行動の道標」を与えてくれる存在なのです。

 

この権威という仕組みがないと人はなにか行動するためには膨大な思考をしなければ求めるべき結果を得られません。

 

例えば権威の象徴たる医者は病気を治したい患者に対して治す為の情報を与えます。
患者は医学など学ばなくても治療方針を決めることができます。

 

学校の先生も生徒が文献を見たり調べたりしなくても答えを教えてくれます。

 

親にしても自分の経験や知識を子供に伝えます。子供は自分で経験をしなくても知識を得ることができます。

 

そして人は生まれたころから権威の力を利用するために権威に従うことを義務として教育されます。
権威に従っていれば自分に利益をもたらしてくれることを説いているのです。

 

さらに権威はそれを持っている人だけに留まらず、権威そのものを認識した人に対して大きな圧力を放ち強い影響力として伝わります。

 

本来この権威に従っていれば有益な結論を導き出せるはずのμ’sですが直近の権威者である絵里とμ’sは信頼関係が出来ていません。

 

それは過去に絵里が判断して期待した通りの結果では無かった実績がそうさせています。
判断というかμ’sに対してはムゲなダメ出ししかしていません。
絵里は、その理由も納得させられていないので 生徒会長としての権威以前に信頼を失っています。

 

このあたり、同じ権威者である理事長親どりとの対応の違いに特徴があります。
理事長親どりはμ’sを認める代わりに本来の目的を再認識させます。

 

やっていいこと(ラブライブのエントリー)とやっちゃいけないこと(赤点)を理解させます。

 

この判断は絵里には出来なかったのかと言うとそうではありません。
理事長親どりは至極まっとうな判断しかしていません。

 

絵里は、ことμ’sの事になると自分の職務を忘れてしまいます。客観性を無くしている絵里の今の状態では学院救済活動なんて無理と理事長親どりに写って当然なのです。
絵里の意見が理事長親どりに通らないのはこのあたりに絵里自身が気づけないからなのでしょう。

 

権威はリアルでも至るところで我々の生活に浸透しています。
効率良く答えを得るために誰もが持っている人間の基本的な反射機能です。

 

これが無ければ社会は成り立ちません。
面白いところは権威を持っている人に反応するだけでなく、権威というものを感じただけで影響を受ける、影響を与えられる点にあります。

 

特に人は”肩書き”に強く反応します。
居酒屋で隣同士になってなんとなく話が弾んで楽しい時間を過ごせていたものが、相手が取引先の社長とわかったとたんに喋ることが出来なくなります。

 

この居酒屋シーンでは社長と分かる前と後とで相手(社長)は変身でもしたのかというと、なんら変わっていません。

 

もちろんその場で社長職を行使したわけでもありません。
さっきと同じようにニコニコしています。そんな相手が一切変化していなくても対応が極端に変化してしまうのです。”社長”という権威を感じただけで相手がまるで化けたかのように接し方が変わってしまうのです。

 

この生理を知ると人の動く原理の一端を理解出来ます。

 

権威性とは仕事にも応用できると同時に人を陥れることもできるほど強力な心理なのです。

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