ラブライブ!ビジネス論 高坂穂乃果はCEO

このサイトの記事は 『c2013 プロジェクトラブライブ!』 よりビジネス論比較研究の為に引用させていただきました。

Cure maid cafeの戦略

 

 「Cure maid cafe」はラブライブ!に強いインパクトを与えています。

 

登場頻度やポジショニング、さらにリアルの1店舗がここまで作品に関与しているケースを管理者はあまり知りません。

 

聖地だったりその中のリアル学校だったり、物語のモチーフになること自体はアニメ的に珍しくありませんが、商業ベースのタイアップでこれほど積極的に作品の設計段階から関与している「Cure maid cafe」ってなんなんだろうと思いました。

 

少なくともただアキバにメイド喫茶を開いているだけではここまでは出来ません。
興味があったので調べてみました。

 

 「Cure maid cafe」の入っているビルはもともとブロッコリーが運営していたゲーマーズスクエア店だったそうです。
始まりは1999年ゲームタイトル ”Piaキャロットへようこそ!!” とのタイアップで不定期開催されていた店舗で「Piaキャロレストラン」という名称でした。

 

当時運営していたコスパの1企画店だったようです。
2000年から名称を「カフェ・ド・コスパ」に変更し常設店として運営を開始、当時はコスプレ喫茶店だったそうです。
2001年に運営がコスパグループに委譲された(現タブリエマーケティング)際にリニューアルされウェイトレスの制服をメイド服に統一して今の雰囲気のお店になったそうです。

 

もともとタイアップ目的の不定期企画店舗だったこともあるのでしょう。運営そもそもの付加価値がアニメゲーム企画のタイアップによる広告店だったようです。

 

一応メイド喫茶の元祖とされていますが、行ってみると分かりますが一般的な”萌え”押しのメイド喫茶ではなく、主たる売り物は企画タイアップによる広告と関連商品販売の飲食店であり、ただウェイトレスさんがメイド服を着ているだけという印象です。

 

お店自体は落ち着いた喫茶店の雰囲気でデザインされています。

 

それにしてもタイアップの企画規模はやはりアキバNo,1でしょう。
常設の飲食店これだけ版権の絡む企画を複数行使できる店は他に見当たりません。

 

そのわけは沿革にあります。
現在運営しているタブリエ・マーケティングという会社はタブリエ&コスパ・グループの一部です。このグループの発祥はブロッコリーでゲーマーズを運営していました。ブロッコリーはアニメ企画制作会社でもあり「ギャラクシーエンジェル」シリーズなどの実績もあります。

 

名のある声優さんもブロッコリーの企画で輩出させています。沢城みゆきさん、真田アサミさん、新谷良子さん、阿澄佳奈さんらが活躍されています。

 

ゲーマーズでキャラクター商品を販売するので当然ながら版権の取り扱いが可能ということと、アニメゲームの企画から派生した先の一つに「Cure maid cafe」が存在します。

 

またタブリエの一部株主が角川書店のようです。
カドカワはラブライブ!の版権元です。このあたりがラブライブ!企画当初のメディアミックス戦略の一部として「Cure maid cafe」の起用を促した、のかもしれません。

 

 「Cure maid cafe」の本質はお店の運営自体がアニメ、ゲームを売る為のプロモーションの一部といえるでしょう。
お客さんにアプローチするやり方の一つとしてメイド喫茶という媒体を利用しています。
さらにお店単体の機能も充実させております。ここまで徹底すれば「タイアップ専門店」という誰もやっていない発想でうまくいく可能性があります。

 

最近の作品(2016年春)でもラブライブ!ほど登場する頻度こそ少ないのですが「冴えない彼女の育て方」、「緋弾のアリアAA」など劇中のエピソードに組み込まれています。
今後このようなパターンのメディアミックスが主流になるのでしょうか。
ビジネスモデル的にも大変興味深いケースでありますし、やっぱりファンは行きますよ、こういうお店。他にないですし。

 

現在でも「Cure maid cafe」の看板はメイド服を着て恥ずかしそうにグラスを差し出す海未ちゃんです。
まだまだラブライブ!は放映から時間が経ってはいるものの、このような媒体に支えられているのかな、と思います。

 

この思考を真似しない手はありませんね。

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