リアルの人々を観察する|シナリオ教室の劣等生

リアルの人々を観察する

 

シナリオを書くときに一番どこからヒントを得られるのだろう。

 

それはたぶん、日常なのではないか。

 

作者その人の何気ない日常、それは作者本人しか体験しないオリジナルなものなのだ。

 

何の変哲もないかもしれないが、作者の視点が入っていればオリジナルになりうるのだ。

 

見慣れた風景から、自分のオリジナルを抽出してみよう。

 

 

 

日常は俯瞰できるネタ元

 

いつでも常時作家目線でいろ、とは誰にも言えないところでしょう。

 

でも、何かの拍子に作家目線にチェンジできたら日常がネタの宝庫であることに気が付くのです。

 

日常の生活で物や事象を見る事は、それ自体が第三者の目で眺めている状態なのです。事象に当人が参加している場合も多々ありますが、特にひとりで行動する時に自分以外の外の状況を眺めているのです。

 

その外の状況はどうなっているのでしょう。

 

そこに作家の目線が生きてくるのです。

 

電車に乗ったら、隣の女子高生の会話に耳を傾けます・・・傾けるだけですよ、ガン見してはダメです。なんとなく聞くだけです。
その会話は自分の知らない世界の会話に相違ありません。

 

コーヒーショップに立ち寄ります。席を探すと同時に周りの人たちを俯瞰します。必ずミスマッチなペアやグループがいたりします。その人たちはなぜそこに集まったかを想像してみます。
分からなければ、そばを通り過ぎて会話の断片をこっそり伺います。

 

病院の待合室で待たされています。決して短い時間ではありません。そこで待っている人々を観察します。何の病気か、軽いか重いか、通い慣れているか、初めてか、元気か、病んでいるのか、いろいろ連想します。

 

そして普通じゃない状況ほど、その想像力が掻き立てられるのです。

 

免許の更新に警察署に行ったら、2階から腕を掴まれている人が降りてきました。その状況から事情を読み解きます。

 

道端で女の子が泣いています。なんで泣いているのでしょう。

 

車のドライバー同士が言い争いをしています。どうしてこうなったのでしょう。

 

パチンコ屋から出てきた人が襟を立てて足早に立ち去ります。その人はどんな目に遭ったのでしょう。

 

まあ、いくらでも書けてしまいます。

 

世の中の事象とは必ず理由が存在して人の行動に繋がります。見た目の行動は何がしかの原因があります。それを想像で読み解く訓練をしてみます。
そうすると、書けるネタが無い、なんてことが無いようにも思えてくるのです。

 

森羅万象の中からあるシーンを切り取って文字化するのがシナリオライター、脚本家です。当然、見たままでは使えなくてもアレンジ、脚色すれば使える事もたくさんあるのです。

 

アレンジ、脚色は脚本家にとって出来なければならないスキルです。
その訓練にもなるのです。

 

でも、いくらそういう環境にいたとしても、本人が感じないで頭の上をス〜っと通り過ぎてしまったら元も子もありません。
ですから日ごろから見て感じる訓練が必要なのです。

 

その感じたものとは、感じた人のオリジナルです。
同じ物や事象を違う人が見れば、当然違った見方があるのです。決して同一ではありません。

 

出来れば面白おかしく描写出来れば更にいいのですが、そういうことが出来うるのも、ゆとりでもない限りなかなか難しいでしょう。

 

とりあえずは面白おかしくなくても、面白くならないかなぁ〜くらいは考えてみて欲しいものです。

 

世の中見通して、なかなかポジティブな事象は目立ちにくくネガティブな事ばかり目についてしまいます。
ポジティブな事はそのままでいいとして、ネガティブな事象には少し注意した方がいいかもしれません。

 

ネガティブには人を支配する力がけっこう含まれています。見て聞いているだけでその人の気分を害します。
害するのに人はネガティブネタが大好きなのです。

 

ネガティブを取り込む前に、”この状況からハッピーエンドに繋げるにはどうしたらいいか”、という事を考えてから消化してほしいのです。
その思考があなたを守ると同時に、クリエイティビティに近づく事にもなるのだと、管理者は思うのです。

 

 

 

日常から状況とキャラクターを切り取る

 

シナリオにおいて技術的な事はたくさんあります。
いろんな人がいろんな本でもネットでも情報があります。

 

それはいかに”面白い”を実現させるかに掛ってくるのですが、もう少し根本的な評価をしてみようかと思います。

 

管理者もどうにかして面白くて、気の利いた表現が出来ないものかと躍起になってシナリオを書きます。それで頑張っても出来あがる物は正直大したものではありません。

 

これでいいというのが無いのもシナリオの特徴でもあるのですが、躍起になる前に考えてみました。

 

 「そもそもシナリオって何を書けばいいのだろうか」

 

いまさら言うな!的な発言ですが実際のところ、この疑問にはシナリオスクールでも提示できていないと思います。
そこに切り込みたいと思うのです。

 

で、

 

やれ間接表現だ、やれ起承転結だなんやかんやありますが、基本的な部分を見つめてみると、こうなります。

 

 ”事象を切り取って文字で表現する”

 

面白いとか面白くないとか以前のお話しです。でもこうなるのです。

 

ある脚本家さんは 「雨が降るように書く」 と言ってました。
とても本質を突いていると感じた一言です。

 

雨が降ると、どうなりますか?

 

にわかに空がカキ曇り、ぽつぽつと雨粒が落ちてきます。

 

雨が降り始まると人は何らかの行動を始めます。傘を差す人、かばんを頭に乗せる人、走る人、そして屋根の下に人が集まります。
その集まった人は何も関係のない人たちで、”雨”のせいでたまたまそこに集まりました。
人が集まるとそこになにがしかのドラマ、変化が生じます。

 

現実的には雨宿りしている人が複数いても、赤の他人なので関係を持つことは稀なのかもしれません。でもドラマって人の集まりに生じるもの、生じやすいものなのです。

 

もちろん個人でおひとり様でもドラマは起こせます。でもそのドラマの起伏は人の集団に比べれば小さくて然るべきでしょう。
ひとり、雨宿りしていても何も起きません。

 

誰かが必要なのです。

 

その誰か、を集めたものとは”雨”なのです。

 

ドラマは集められた人の化学反応です。ですがドラマの形成ばかり目が行きがちで肝心の”雨”の存在には疎かになっています。

 

物語とは根本が無くては派生しません。そもそもの基があってドラマが成り立つのです。
そこを履き違えているのではないでしょうか。

 

まず、人の集まる要素をしっかり描いてからドラマを載せていく。その土台は”雨”のように自然に描かなくてはならないということなのではないでしょうか。

 

とても感覚的で正確に説明できていないかもですが、”雨”の例えはとても合点がいきました。

 

シナリオスクールの課題でも”結婚式”や”葬式”をモチーフにしたものがありますが、そもそも人の集まる要素が生じるところからドラマは始まっているのです。
それを端折るから要点を押さえきれないで支離滅裂になるのです。

 

物語とは一連の流れを切り取って描写します。その切り口にも意味があるのだと管理者は思うのです。
キリとりゃいいってものではないのです。

 

 ”雨が降るように書く”とはその状況、事象を漏らさずに文字で表すということなのです。そこに小手先のテクニックは存在しません。
これが基本なのです。

 

キャラクターも同じように書きます。
雨が降りだしたらみんな全員同じ行動は取りません。でも降ってきた雨そのものは誰しも同じ状況でした。

 

同じ境遇にもかかわらず、人それぞれ行動が違います。それには人それぞれの事情、訳、理由があるのです。

 

結果的に行動が違う、とはそれがその人のそれぞれの個性になるのです。

 

そして脚本家、シナリオライターはその状況を文字として単純に書き写すだけなのです。

 

実際はその状況を考えなければならないのですが、このように「雨が降る」という状況ひとつとっても一定の方向性というか整合性が含まれています。
雨が降った事象を無視してそれに乗っかるドラマは書けません。

 

雨が降らなければ人は集まらなかったことでしょう。そこにはドラマは生じないのです。

 

この構造、お分かりになるでしょうか。

 

我々脚本勉強家が見るべき点は、状況の作り方とキャラクターの個性の位置付です。

 

人が集まるには何かしらの必然性が求められます。その状況にキャラクターの個性が乗っかるのです。

 

まさしく ”雨” が降り出したらどうなるか、なのです。

 

やっぱり分かり難いと思いますのでこの後も考えていきたいと思います。
シナリオの要素満載な例えを紹介した訳ですが、皆さんのご意見、メールフォームにてお待ちしております。

 

そして ”雨” はどこに降るのでしょうか。

 

それは我々の日常の中で起こる現象なのです。

 

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第一章 シナリオ構築の全体像
  • 参考に過ぎません
  • 必要な作業とは
  • 小から大へ向かう
  • この作業に取り組める人とは

第二章 実作業に取り組みましょう
  1. テーマの設定
  2. ログラインの決定
  3. お話しの骨格を設定する
  4. キャラクターを作ってみよう
  5. プロット出しでアイディアを量産する
  6. 箱書きで構成を検討する
  7. 下書きシナリオ執筆
  8. 推敲と清書

第三章 お話しの作りはお手本からマネをする
  • 現実的な“マネ”とは

第四章 コンクールに応募する場合
  • 応募要項は鉄板ルール
  • スケジュールに気をつけよう
  • 添付するあらすじについて


※PC画面で23ページ、16075文字



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