キャラクターから生まれるストーリー

 

 

キャラクターの優位性が理解できるとストーリーが付いてくる。

 

何度も言うがストーリーあってキャラクターが存在するわけではない

 

キャラクターがストーリーを紡ぎだすのである。

 

リアルビジネスでもリアル社会でも同じで我々人がいて物語が生じるのだ。
決して社会があって人がいるのではない。
原則を無視するから歪みが生じるのである。

 

キャラクターが一番であり、リアルでも我々人間が主役。
そこからしか物語は生まれない。

 

 

 

キャラクターにお話しを作ってもらおう

 

意外と単純で、それでいて見え難い事実、それが上記のような普遍性です。

 

まずシナリオを書きたいと思う人がいて、その先にビフォアアフターがあります。
決してシナリオスクールや憧れの脚本家や魅力を感じた映像作品が主役ではありません。

 

それらはキッカケや動機や環境であって我々の目指すところではありません。

 

だから、主役を演ずるのはリアルで言えば我々だし、架空の物語であればキャラクターとなります。

 

シナリオの勉強をしているとこの優先順位がサカサマに伝わってくるのはなぜなのでしょうか?
たぶん、分解した方が説明しやすいからなのではないでしょうか。

 

そう、しやすいから、やり易いから、そこから教える・・・
記号化しやすいからなのかなぁ、
そんな程度と思っていてもいいと思います。

 

実際のところ、シナリオの書式は英語や資格のようにカッチリ覚える必要もないし、
当然誤字脱字は大人として避けなければなりませんが、文章としては高度な知識は求められません。

 

実際にあるんですよ、ト書きに
 「未だかつてないほどの大爆発」
って書くプロの脚本家さん。

 

そりゃ、投げられた監督さん、コンテさん、演出さんは困るでしょう。
でも事実まかり通るのです。
困ろうが、どうしようが、映像として ”未だかつてないほどの大爆発” をキャメラに収めなければ仕事になりません。
それが本当に必要ならば、そうせざるを得ないのです。

 

だから、書式なんて、シナリオにおいてルールはあってないようなもので後で修正したってアリなのです。
そんな境遇の脚本家ではありますが、絶対条件があります。それは・・・

 

 ”面白くなければならない” 

 

これに尽きるのです。

 

人が面白く感じる一番の要素、それがキャラクターです。

 

書式的にシナリオスクールではさんざん指摘されますが、指摘してほしいのはキャラクターの見せ方だったり、造形のヒントだったりで、それが本質とはカケはなれているなぁと思うのです。

 

もっとキャラクターについて、強いて言えば人間について踏み込んで指導してほしかったと思います。
 「キャラクターをもっと掘り下げて」 
と指摘する前に ”人間論” について議論する場があってもいいのではないでしょうか。

 

だって、人間が分からないとシナリオなんて書ける訳がありません。

 

もうひとつ、本質を教えられない大きな理由は ”答えがない” 案件だからです。

 

人間を教える・・・

 

どうしたら自分たち人間を教えるのでしょうか。
みんな違いがあります。同じ人なんていません。

 

その点は義務教育の学校でも出来ていません。
我々社会人は社会に出て初めて覚えさせられます。

 

一番肝心なところは学校では教えてもらえません。

 

それこそ人の営みについては本人に丸投げです。
怒られて、恥かいて、人の振り見てダメと思う事はやらないで、いいと思う事だけを取り入れようとします。

 

ひっくるめて経験が人を、人格を作ります。この ”ひっくるめて” が説明しづらいのでしょう。

 

ちょっと本題から外れました。
要するに、人が物語を作るのであって=キャラクターがストーリーを作るのであって、話が前提ではないという事だけ覚えていてほしいと思います。

 

 

一定の時間内に物語を初めて終わらせないといけないアニメ含め映像コンテンツにおいて
どれだけ自由に動けるキャラクターを登場させるか・・・なんて特徴を紹介するだけでも、ご覧の通り、キャラクターが最後に来ます。

 

これが間違いのもと。

 

いの一番に考えなければならない事とはキャラクターです。
なんにもない所からはさすがに想像しようがないので
最低限決めておかねば話にならない部分だけ与えてあげます。

 

男か、女か、
若いか、年配か、はたまた子供か、大人か、
仕事は?学生なら何年生?

 

最低限与えるもの、とは後で修正しても構いません。
シナリオはなにも一発勝負ではないので推敲を重ねてフィットする条件を探します。
差し替えたり加えてり減らしたりします。

 

この時、このキャラクターが物語の始めと終わりとで何が変わるのか、を大枠で考えておいた方がいいと思います。

 

言うなればその物語のテーマになる部分なのですが、肝心なのは ”大枠で” という所。
これもザックリ決めておいて後で考え直しても構いませんし、決めたまんま使えれば それに越したことはありません。

 

あくまでキャラクターが動きやすい余地を残しておきます。

 

ここでシナリオスクールで勉強したことがあると”起” はこうして、とか ”承” はこんな展開で、とか 箱書はこうして、とか考えます。

 

ちょっと待って下さい。

 

そのような記号的な構成をキャラクターに押しつける前にやることがあります。

 

管理者もかつて思っていましたがある程度のガイドラインを作っておかないとテーマがブレる、支離滅裂になる、その為にハコ書きだのシークェンスを定める・・・

 

それも必要なのですが、もっと後でいいのです。

 

今、キャラクターが誕生してこれから物語を紡いでいく段階では考えなくていいのです。
実際の現場では ”大枠” は決まっています。そして始めと終わりも決まっています、たぶん。
終わりが決まっていないケースもあるみたいですが、
始めは決まっているのでそれに準じたキャラクターにしておきます。

 

キャラクターが誕生してまだ何もしていませんし、喋ってもいません。
キャラクターの変化を描くのがドラマなので、始めと終わりがあります。
何が変化するのかを確認します。

 

感情?愛情?容姿?考え方?成長?逆に衰退?退化?いろいろあります。

 

自分独自のオリジナルでもない限り制約は初めからありますから、それに従いますが、
それでもこの段階ではザックリ確認してそのような方向性にしていこうかな〜程度に認識しておきます。

 

そしてそのキャラクターが ”何を持ってして変化したと周りが認めるか” を考えます。

 

お分かりになりますか?

 

変化がみてとれる要素は何か、ということです。それを確認しておきます。

 

一番分かり易いのが ”感情” による起伏です。
答えを申すと、

 

 ”感情の高揚がドラマになって、その感情が静かに収まった時に終焉を迎えます”

 

感情が高ぶる要因とは何でしょう、単純な喜怒哀楽でもいいですし、複合的な感情だと、それはそれはドラマにとってご馳走になります。ツンな感情とデレる感情の複合は面白いですよね。

 

始めと終わりがあると申しましたが始まりの感情の高ぶりって何があるのでしょう、それを考えます。

 

シナリオスクールではこれを “事件を起こせ” なんて教えてました。

 

つまり、何か起きないと感情はアゲアゲにはなりませんよね、それは殺人事件じゃなくてもいいはずです。
恋愛モノだと結果的にくっつくパートナーとぶつかったりします。
知らない人たちを物理的にぶつけて知り合いにします。

 

なにがしかの感情、痛いでもかゆいでもなんでもいいのですが、精神的にも物理的にもキャラクターの感情が上がるような状況を与えてあげます。

 

実際のところ、複数話でつくられているものは1話単位(エピソード別)で感情の起伏があって、1クール単位(テーマ)で感情の起伏があります。

 

でもまだ考える段階ではありません。
当面決まっている(決めている)物語の進捗に合わせてキャラクターの感情の高揚とその種類を、これもザックリ決めておききます。

 

 ”感情” といってもひとつではないのはお分かりですね。
毎度毎度手を変え品を変えて、キャラクターのあまたある感情を奮い立たせます。

 

時には泣くかもしれません。怒鳴り散らすかもしれません。どうなるかはキャラクターのみぞ知るセカイなのです。

 

先ほどからザックリザックリと言ってきましたが、とりあえずそのなんでもアリのザックリキャラクターにひとつシナリオを書いてみます。
一番最初の高揚すべき感情を ”ウザい!” という感情にしたとします。

 

ここでウザいと思う相手が必要になります。サブキャラクターの登場です。もしかしたらこっちがメインキャラクターかもしれません。

 

サブキャラクターも感情の高揚が必要になってきます。そしてその2人ならどうなるか想像しながら書いていきます。
この時点ではまだ字数だの枚数だの考えません。思いつくままに自由に書いてみます。

 

必要ならば(キャラクターが求めるのなら)登場人物を増やします。
必要ならば( 同 )シチュエーションを与えます。

 

こうして膨らませていきます。

 

膨らみませんか?

 

それではキャラクターに知り合いのいいところを重ねてみてください。その知り合いのいいところの感情を重ねてみてください。
今まで見た映画や感動した映像が大枠でどんな造りになっているか思い出してみてください。
今現在書いている進行具合とその映像の進行具合を比べてみてください。

 

すでにあなたの中に答えがあるはずなのです。

 

ただし気を付けてください。キャラクターに重ねる対象はあくまであなたの知り合いに限ります。
映画や映像からは仕組みだけを盗んでください。
キャラクター像を盗むとあなたのせっかくのオリジナリティが損なわれてしまいます。

 

 

 

そして調整します

 

自由奔放に書いたものが一定量溜まったら、そこから初めて現実的な調整や推敲を始めます。

 

この時点から箱書きだのシークェンスだの必要なら使っていきます。
尺も合わせます。
テーマや大枠と照らし合わせて必要のない所は削って、整合性が合わなければ加筆したりします。

 

アニメの場合は実写よりも構造上どうしてもト書きとか場面展開が多くなります。なので多少シナリオの枚数が多くても問題ないようです。
むしろ少ないと絵コンテや演出に影響が出やすいのでキチンとした内容で多めであれば脚本家の仕事としては及第点なのではないでしょうか。

 

気のきいた脚本家さんは、1本だけでなく予備でもう1本以上書く人もいるようです。いくらキャラクターが際立っていても決定稿になるとは限りませんので。

 

 

要点はあくまでキャラクター主体で作業を進める事、キャラクターに求められて条件や状況を与える事、
間違ってもこちらの予め決まった状況を押しつけない事、どうしてもそうしなければならない場合は、
どうすればこのキャラクターはその方向に向いてくれるか、考える事、

 

そうしてキャラクターと向き合えばテンポとリズムを崩すことなくシナリオが完成すると思います。

 

この順番を守っている限りテンポが狂うわけがありませんし、
企画会議であらすじやプロットといったものが出されても、それはそれでザックリ考えておけばいい事なので
キャラクターを考える優先順位は変えなくても発想ができます。

 

真面目な初心者ほど言われるがままになりそうなのですが
案外テキトーに考えておいて押さえるところだけ押さえておけば、
あとは面白いお話しをみんなで楽しめれば、それでいいのではないでしょうか。

 

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