演出家 上村聡史氏、俳優 加納朋之氏 講座
平成25年(2013)10月25日 管理者の通ったシナリオスクールで開催されたゲストセミナーでのお話です。お2人同席で講義されました。
平成25年10月18日から信濃町文学座アトリエで開催された演劇、作:松井周 演出:上村聡史の『未来を忘れる』の宣伝も兼ねて来校。
演出家 上村聡史(かみむらさとし)氏の講義
演出は作者と同一の場合が多い。
近代演劇は物語中心。対して現代演劇は役者中心になっている。
※シェイクスピアは人の普遍性を表現している=勉強になる。
原作を演出するとき、「この作家は何を書こうとしているのか」を探る作業。ひたすら原作を読み込む。
見るべき点は 「書いた言葉の裏になにがあるのか」
※”パッション”をドラマにしていく
イメージキャストの重要性
キャラクターの活かし方=人物造形(キャラクター)と物語(ドラマ、ディテール)の面白さの追求
※何かに向かっているエネルギーを感じさせる作品作り
シナリオについて
「起」をいかに食いつかせるか、説明っぽくならない描写ができるか。
合わないモノをあえてくっつけて面白くならないか。
普段の生活にヒントはないか。
自分の中だけにしない。
作品は「這い上がるもの」
俳優 加納朋之(かのうともゆき)氏 講義
キャラクター別に個性を持たせる。語尾などに特徴を持たせる。
※言いたいセリフを ドストレートに言わせても面白くならない。言いたい事をいつの間にか伝わるような変化をさせないと面白くはならない。
「想像力」と「イメージ力」 降りてくる瞬間がある。
役が通らなければ、文句が出る。どんな些細な役でもドラマが欲しい。根拠ある描写が必要。
「なんでこうなるのか」 の意味を表してほしい。
シナリオについて
役者の役のやりどころとは、俳優が作るものである。
役が通るとは、意味の通らないモノは演じられない。
語尾の特徴について、意味のある言い方が変化する瞬間である。
自分の中にあるモノを寄せてくる感覚。あると信じる。